キス魔な御曹司は親友の妹が欲しくて必死です
***
実家に帰ってから数日。
悪かった体調は一進一退。
でも寝てばかりいるのも気が滅入るから少し散歩しようとお母さんに声を掛け外に出た。
家の近所にある大きめの公園は散歩コースもあって気分転換にちょうどいい。
いい天気も相まって、うーんと背伸びをしてゆっくり歩きだした。
私の体調の悪さに気づいた寛子さんに実家に帰ってゆっくりしたら? とアドバイスをもらい帰ることにしたけど少し怖かった。
両親には会いたいけど嫌な思い出のあるこの街に足を踏み入れるのは勇気がいった。
でもいざ帰ってみると意外と大丈夫なもので、ただただ懐かしい気持ちだけが浮かんでほっとした。
会社を辞め引き籠っていたあの頃から数か月が経ち、時間が私の心を癒してくれたのだろう。
もちろん、お兄ちゃんと智成の影響も大きい。
もう、恋愛なんかしないなんて思って出てきたのに、凝りもせず智成を好きになって、今はこんなに幸せで胸がいっぱいだ。
心配なことがないわけではないけど、むしろ心配事の方が多いけど、私はひとり考えに考えてひとつの決断に至った。
有川さんにはさんざん私の甘さを指摘されて落ち込みもしたけど、それがかえって私の覚悟を決めさせたのだから感謝した方がいいんだろう。
そして、覚悟を決めた一番の要因であるバッグに着けている小さなキーホルダーを手に取った。
「茉緒?」
「え?……なんで」
キーホルダーに気を取られて前から来た人物に気が付かなかった。
聞き覚えのある男性の声にハッと顔を上げ唖然とした。
なんで、こんなところにいるの?
実家に帰ってから数日。
悪かった体調は一進一退。
でも寝てばかりいるのも気が滅入るから少し散歩しようとお母さんに声を掛け外に出た。
家の近所にある大きめの公園は散歩コースもあって気分転換にちょうどいい。
いい天気も相まって、うーんと背伸びをしてゆっくり歩きだした。
私の体調の悪さに気づいた寛子さんに実家に帰ってゆっくりしたら? とアドバイスをもらい帰ることにしたけど少し怖かった。
両親には会いたいけど嫌な思い出のあるこの街に足を踏み入れるのは勇気がいった。
でもいざ帰ってみると意外と大丈夫なもので、ただただ懐かしい気持ちだけが浮かんでほっとした。
会社を辞め引き籠っていたあの頃から数か月が経ち、時間が私の心を癒してくれたのだろう。
もちろん、お兄ちゃんと智成の影響も大きい。
もう、恋愛なんかしないなんて思って出てきたのに、凝りもせず智成を好きになって、今はこんなに幸せで胸がいっぱいだ。
心配なことがないわけではないけど、むしろ心配事の方が多いけど、私はひとり考えに考えてひとつの決断に至った。
有川さんにはさんざん私の甘さを指摘されて落ち込みもしたけど、それがかえって私の覚悟を決めさせたのだから感謝した方がいいんだろう。
そして、覚悟を決めた一番の要因であるバッグに着けている小さなキーホルダーを手に取った。
「茉緒?」
「え?……なんで」
キーホルダーに気を取られて前から来た人物に気が付かなかった。
聞き覚えのある男性の声にハッと顔を上げ唖然とした。
なんで、こんなところにいるの?