キス魔な御曹司は親友の妹が欲しくて必死です

・・・・・・

「……と、思ったんですけど、はじめはお父さんピリピリしてたんですけど、最後は打ち解けて結婚許してくれたんです。智成が殴られることもなくてほっとしてます」
「そうなの、よかったわねえ」
私たちは突然の結婚の挨拶から帰ってきて、今は喫茶マリンを訪れて寛子さんに今までの一部始終を報告しているところだ。
寛子さんにはなにかと相談に乗ってもらって励ましてくれてとても感謝している。
お土産片手に報告に行くとついつい長話をしてしまった。
拓海くんは預ける保育園が決まって慣らし保育中。来週から本格的に寛子さんは仕事復帰することになる。
今はちょうど暇な時間でテーブル席で向かい合っていた。
「茉緒」
「あ、智成お疲れ様」
そこに智成がやってきて当然のように私の隣に座る。
寛子さんが結婚おめでとうと気の早いお祝いを述べて照れてしまう。
こちらに帰ってきた智成の行動は早く、早速引っ越し業者に連絡して私は智成の家に舞い戻り同棲することとなった。
今日は私の荷物の運び出しに立ち合ってから私を迎えに来た。
私の荷物なのだから私が立ち会うべきなのに茉緒は危ないからとここで待つように言われてしまった。
なにが危ないのやら今からこんな過保護でどうする? と思うけど、大事にしてくれてると思うとうれしい。
「茉緒ちゃんが辞めるのは寂しいけど、おめでたいことだからよかったわ。風間さん、茉緒ちゃんのことよろしくね」
「もちろんです。寛子さんには茉緒がお世話になって、ありがとうございました。でも、これからも育児の先輩として茉緒の相談相手になってやってください」
「もちろんよ」
< 241 / 252 >

この作品をシェア

pagetop