ミルフィーユ王子はキュン死しそう
月夜に透けそうなほど綺麗な
シルバーの長い髪をなびかせる
美青年。
その死神に
僕が今、一番聞きたいこと。
聞くのが怖いけれど、
なんとか口を動かして、言葉にする。
「もし、僕が失敗して……
桃ちゃんに
生きる希望を与えられなかったら、
どうなるの?」
「その時はですね……」
ギルアの顔が、ニヤっ。
さらに、ニヤニヤっ。
「なんか、
笑顔が怖すぎなんだけど……」
ニヤニヤ顔で、
無言時間を長引かせるのはやめて。
「ギルア、早く言ってよ」
「待てが苦手なワンコは、
飼い主さんに嫌われますよ」
「だれが、ワンコだよ!」
「おお~!!
これが、人間界のボケとツッコミ。
実践できる日が来るなんて!
感激で、ハートが震えますねぇ~」