ミルフィーユ王子はキュン死しそう
☆アメリside☆
高校を卒業した僕は
大学生になった。
付き合ってるの?って
女の子達に勘違いされるくらい、
幼なじみの桜牙とは
生まれてからずっと、
同じ進路を歩いている。
大学も一緒。
学部も一緒。
僕の屋敷に住んで。
態度がデカすぎで
僕のことを、けなしてくるけれど
御曹司という僕の肩書を無視して
親友として接してくれる桜牙には、
一年前のあの日から
ずっと支えてもらっている。
多分、桜牙がいなかったら
僕は人生に絶望したまま、
自分の部屋に
閉じこもっていたと思うな。
夜10時。
今夜も僕は
いつものようにガーデンに来た。
お願いしたことは無いのに、
毎晩、付き添ってくれる桜牙。
『今日もめんどくせー』と言いながら
3人掛けのベンチに座り、今も、
2人分のスペースを占領しいている。
本当は僕のことを、
すごく心配してくれているんだろうな。