ミルフィーユ王子はキュン死しそう
「救急車! お願い!
誰かぁぁぁ!!!!」
自分が、コントロールできなくなって
怒鳴り声のような、叫び声をあげ
「生き返って。お願い。
死なないで……」
大粒の涙を流しながら
うるるんの元に走り出した、僕。
意識がもうろうとなる。
こんな現実を受け入れられなくて、
精神の核が壊れてしまいそう。
「うるるんの代わりに
僕が死ぬから……」
僕の命をあげるから……
「お願い、神様……
うるるんを、
死の世界に連れて行かないで……」
死神へ、強く懇願した僕は
まるで死の世界に吸い込まれるように
意識が遠のいていき、
バタリと、道路に倒れ込んだ。