ミルフィーユ王子はキュン死しそう
世界一幸せなお誕生会
☆アメリside☆
う……、うぅぅぅぅぅぅ。
心臓が苦しすぎる。
緊張が膨らみすぎて、吐きそう。
夜の9時過ぎ。
学校を終え
経営学の塾に行って
ピアノのレッスンを受け
家に帰ってきた僕。
制服姿のまま
自分の部屋の前で、立ち尽くす。
このドアを開けたら、大好きな子がいる。
背が小さくて
華奢で
髪がショートで
自分に自信のない女の子。
うわぁぁぁぁ。
無理だぁぁぁぁ。
ドアを開ける勇気が
出てこないぃぃぃぃ!!
心の悶えに髪を振り乱し
頭を押さえ、
僕はその場にしゃがみ込む。