迷いの森の仮面夫婦
「何で泣いてるんだよ」
笑いながら、海鳳は自分の両手で私の涙を拭う。
「だって、ヒック…、何これ…プレゼントがいっぱい…」
「俺も、雪穂から誕生日プレゼント沢山貰ったよ」
ベッドいっぱいに広がるプレゼントの山には、一つ一つ番号が振ってあった。
「それでもこんなにいっぱいあげてないよぉ…。え~…何これ…」
「花束は一つ目のプレゼント。 雪穂の二十六歳の誕生日だから、二十六個分プレゼントも用意したんだ。
いいから、一つずつ開けていってよ」
「本当にうれじぃ……。
こんなに貰っちゃっていいの?」
二十六個分のプレゼント。 一つ一つに丁寧にラッピングされていた。
番号が振られている順番にプレゼントを開けていく。