迷いの森の仮面夫婦
「子供にとったら大人は皆おじさんやおばさんだよっ。 アハハ~、でもハッキリ言われるとショックだよね」
「いや、あれはきっと雪穂だったらお姉さんと言ってたと思う…。
そうだよなあ…。俺きっとあの子のお母さんより年上だろうから、おじさんだよなあー。
病院に来る子供達には’先生’っていつも呼ばれてるから意識した事なかったけれど、俺やっぱりおじさんだわ」
「海鳳は子供にも大人気だもんねっ!」
「高塚先生には負けるよ。 高塚先生は子供から小人のおじいちゃんって呼ばれて親しまれてるんだぞ?」
「小人?!高塚先生、全然小さくないけどね?」
「何でも童話に出て来る小人が白髪だから、高塚先生は小人のおじいちゃんらしい。
子供って面白い発想するなあ」
「アハハ、成程ね~。 無邪気で可愛いなあ」
海鳳は私に子供はいらないと言った。
だから私達は作らないと約束をしたのだ。