かわいい彼は吸血鬼(仮)【期間限定公開のはずだった】
「わっ!チャイム鳴っちゃったよ!?どーしよ!」
わたわたと動き出す浬。いや、まだ授業受ける気なん
かい。
「私はサボるから、行きたきゃ1人で行ってこいよー」
後から行っても怒られる未来しか見えねーし、どうせ怒
られるならサボったほうがマシだろ。
「えぇー、1人なのぉ?」
しょんぼりとした顔をしたまま考え込んでいる、葛藤し
ているようだ。「んんんー」「ほんとに1人?」とか言い
つつチラチラとこちらを見てくるが私に行く気はない。
やがて決心がついたようにこちらを見ると
「ぼ、僕もさぼるぅ〜!」
そんな泣きそうな顔で言われましても…
まぁ、そんなとこが可愛いんだよ
「ん、おいで」
たじたじと近寄ってきた浬をぎゅっと抱きしめる。
「可愛いねぇ、浬は。なんでそんなに可愛いんだよ?え
?」
「えへへー!可愛くないよぉ」
満面の笑み。まじ幸せそう。そんなにぎゅってするのが
好きなのか?
ってかその上目遣い...!あー可愛い。
可愛すぎる浬にニヤけが止まらない。抱きしめる力を強
くしながら、まじ頭がはげるんじゃないかという勢いで
頭を撫でる。
「やめてよぉ!僕は子供じゃないんだぞー」
「ほいほい、分かってるってー」
浬の顔がだんだんとむすっとしていくのも気にせず撫で
繰り回す。
はぁー癒されるわぁ...