かわいい彼は吸血鬼(仮)【期間限定公開のはずだった】
じーっと私の目を見たあと、するりと私の腰に腕をまわ
し首に顔を埋める。
「...ぃい?」
寝起きの掠れた声で囁く。
「...ん。」
私が肯定の意を示すと小さく彼が微笑んだのを感じた。
柔らかい唇が私の首を這う。チクッとした痛み。その痛
みは次第に甘さへと変わっていく。
上下に動く彼の喉仏を横目で見つめながら、甘さに酔
いしれる。
「...っん」
ペロリと舐められた後、温もりが離れて首筋が寒くなる。
そして彼はにこやかに笑いながら言うんだ。
「ごちそーさま。」
彼の瞳が紅く光った。