言いましたが、 違います‼︎


大人たちのやりとりを不思議そうに見ている健くん。

「パパぁ。おなかすいた」

大人たちがわちゃわちゃやっている間に、あたりはすっかり陽が沈み始めていた。


皆で楽しく夕ご飯をやろうと計画していた永太郎が、
家にないはずのホットプレートを持ち出し、お好み焼きの準備を始める。

永太郎が具材を用意し、和さんと健くんは具を乗せ、翔さんが焼く。
出来たものを私と三枝さんが食べる。

皆でワイワイとくだらない事を言い合い、美味しさを共有する。

そんな中でも、我関せず。とお腹が空けば「ミルクをくれ」と請求し、遊んでくれる人を見つけてはコロコロと転がっていき遊んで貰い、眠くなったら寝る慎太郎を見た三枝さんは「この子凄いわね、大物になるわよ」
と言ってくれた。

「私もそう思います」

これは褒め言葉だと受け取っておこう。

完全に寝入っている健くんと剛くんをそれぞれ抱っこした三枝夫妻が帰っていく。

まだ仕事が残っているから社に戻ると言っている翔さんがタクシーで回るそうだ。

見た目とは違って面倒見のいい人だ。

「またやろう‼︎」と皆を見送った。

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