言いましたが、 違います‼︎
「ちょっとタイミングが悪くてね。
寝そうな時にうちの子がグズって、寝てる根津に抱っこさせたら、すぐに寝たのよ」
ちゃんとお母さんしているよ
そう褒められた様でなんだか嬉しくなる。
「さぁ、今のうちに真面目な話をしておきましょう」
三枝さんが私の隣に座る。
「まず、根津。あなたはどうしたいの?」
真剣な眼差しで見る。
私は目を瞑り深く深呼吸をする。
「わかりません」
三枝さんの目を見てはっきりと言う。
「ゆっくりと考えるつもりで山に行ったはずなのに、こんな状態になってしまって。
そうしたら、いいか自分でもわかりません」
でも、しっかりと慎太郎の行く末を見届けたいって思っています。
乗りかかった船船なんで
私が苦笑いをすると、
「前の根津より今の根津の方が私は好きよ」
いい顔してる。
人ってこんなにも急に変われるものかとビックリするぐらい。
と、三枝さんはニコッと笑ってくれた。
何が変わったのかよくわからないけど、
今の自分の方が楽な事だけはわかった。
私はまた深く深呼吸をして、
「よし」と気合を入れた。