言いましたが、 違います‼︎
ウトウトし始めた慎太郎をバウンサーに戻し、
永太郎の元へ行く。
「どうなったの‼︎で、これからどうするの‼︎」
今までいなかったとは思えない手つきで冷蔵庫にあるもので簡単料理を作る。
「食べながら話そうか」
イヤ、ここ私の家だし。
あんた今までいなかったくせに、ずっといたかの様な顔をしている。
本当にイライラする。
慎太郎はまだミルクだし、
自分だけだったから然程材料がないはずなのに、豪華な料理が並ぶ。何、このスキルは?
「さぁ、食べようか」
なんて言ってるし、私は流されない!
でも、いい匂いを嗅ぐと急にお腹が空いた。
「美味しい」と言葉が自然と出てくる。
「よかった」と安心した様に言う永太郎。
だから、私は流されないってば!
「で、早く言いなさいよ‼︎」
と永太郎を急かすが、箸が止まらない。
「慎太郎は正式に僕の子供になったよ」
親権ゲットと親指を立てる。
軽い、軽すぎる。ここは突っ込んだら負けだ。
と出てきそうになった言葉を飲み込む。
「それはよかったわね。で?」
「で?」
首を傾げる永太郎。
「それで?」
「あぁ」
やっと通じたかと箸を動かす。
さぁ、話すが良い
「この季節でしか撮れなかったから、これを逃すとまた来年まで待たないといけなかったから、助かったよ」
イヤ、違う。それじゃない。