言いましたが、 違います‼︎
あっ、ごめん。ついね。
と可愛く言ってもダメです。
「どうもこうも、何もないですよ」
「何も?」
「何があるんですかぁ」
「男と女が一つ屋根の下に住んでいて何もないの?」
「慎太郎がいるんですよ。何が起きるんですかぁ。
私にだって、選ぶ権利ありますって」
もぅ、なんの話かと思ったら、くだらない
ブツブツと文句を言いながら、お弁当を食べる。
「ちなみにこのお弁当は根津が作ったの?」
「朝の時間は貴重なんですよぉ‼︎作る時間があるなら、少しでも慎太郎と遊びたいじゃないですかぁ」
「じゃぁ、誰が作ったのよ。この完璧なお弁当を」
「永太郎です。家にずっといるんですから、当然です。
家賃・光熱費、その他諸々私が払ってるんですよ‼︎それぐらいやるのが当然じゃないですかぁ‼︎」
三枝さんは自分のお弁当を食べ始めた。
「ちなみに生活費はどうしてるの?」
「生活費ですか?」
頭の中の家計簿を開く。
「慎太郎の必要なモノは、二人で確認しながらスマホでポチってます。あとは、一緒に買い物に行った時は私が払ってるかなぁ。
いない時に買ったモノはぁ、自分で払ってるんじゃないですかぁ?」
「お小遣いとかは?」
「上げるわけないじゃないですかぁ。なんで、渡さないといけないんですかぁ。
どうせ、慎太郎と家にいるか近くを散歩するかしかする事ないんですよぉ。必要ないじゃないですかぁ」