言いましたが、 違います‼︎
それなのに、それだけなのに、
私って偉くないですかぁ?
「お家に帰って、永太郎が夜に備えて仮眠をとってる間に、慎太郎にご飯を食べさせたりちゃんとやってますぅ。
外で仕事してるだけで、“疲れた”だの“外で仕事してるんだ”、“家で子供を相手してるだけでいいんだから、楽だよな”とか“誰のお蔭で生活出来てると思ってるんだ”なんて言ってませんし、思ってもません」
モラハラ連中と一緒にしないで下さい!
っていうか、今どきそんな事言っちゃう男なんています?
「意外とまだ生息してるみたいよ」
「昭和からアップデート出来てない残念な人がまだいるんですねぇ」
ねぇ〜
三枝さんと二人で大袈裟に話をする。
「いい、根津。良い旦那を育てるのは妻じゃない。親が子供に教えておかないといけない事なのよ。外に出た時に困らない様に。これが合言葉よ」
「了解です」
三枝さんに敬礼で答える。
「まぁ、うちの会社にそんなバカはいないと思うけどね」
「ですよねぇ〜」
三枝さんの話に乗る。
これで、話が逸れたはず!
では、仕事に戻りまぁす と立ち去ろう。
急に三枝さんが私の腕に巻きつく。
「近況報告を楽しみにしているわ」
ニコッと笑っている。怖いんですけど!
「あぁ、良い酒のツマミが出来たわ」
何か言っていますが、聞き取れなかった事にしておきましょう。