言いましたが、 違います‼︎

12-1


「さぁ、出かけるぞ‼︎」

慎太郎にミルクを飲ませながら、休日の予定を頭の中で組み立てていた。

散歩がてら、買い物をしてる間に、家の掃除だ。
 慎太郎が来てから、前もって予定を立てる事がなくなった。

慎太郎のご機嫌に左右されるので、どこかに行こうと思っても、どこにもいけなかったり、逆に家にいるつもりが出かける羽目になったり。

予定が予定通りにならないストレスを溜めるよりマシだと思うようにしていた。

それなのにこの男は、自分ばっかりばっちり準備を終えている。

「この状態で出かけれるか‼︎」

即座にツッコミを入れると、
「確かに」と永太郎は笑いながら、慎太郎を私から奪う。

「僕がやるから準備してきて‼︎」

ウキウキしている。
天気も良いし、どこか良さげな公園でも見つけたのだろうか?

でも、天気が良いなら洗濯をしたい。大物を干したい。

「こっちの準備はしとくから、美紗都ちゃんはとびっきりオシャレしておいで」

オシャレ?慎太郎を連れて?
最近は子供を連れて行けるオシャレな店が増えたと三枝さんが言っていた。
もしかして、日頃の感謝を込めて、私をもてなしてくれるの!

久しぶりに休日オシャレファッション。

それなら、前もって言ってくれればいいのに!女にはあらかじめ準備が必要なのよ!

そう不満に思いながらも心ウキウキと準備をする。

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