言いましたが、 違います‼︎


「それにあれがマウンティングだなんて思った事がなかったですよねぇ」

私が呟くと全員がこっちを見ながら声を揃えて言う。

「「「はぁ?」」」
「今はちゃんとわかってますからね‼︎でも、あの時はあれが普通の会話だと思ってたんですぅ‼︎」

私の意見に賛同してくれていた三枝さんまでも頭を抱えている。

解せぬ。ならば、説明いたしましょう。

高校の先輩に絶対的女王の山野 彩華(ヤマノ アヤカ)さんがいた事。
その為、妹ポジション狙って壮絶な戦いが繰り広げられいた事を説明する。

女の戦いは、血で血を、口で口を洗う戦いなのだ。しかも、私がいた学校はセレブの集う学校。
目に見えた傷など御法度だ。

男どものため息が聞こえる。

「中世貴族の社交界みたいですね」
「女の戦いは怖いねぇ」

身震いする永太郎と和さん。

「あぁ、それで女王のおこぼれを貰おうってヤツ?」

翔さんが言う。

「それもあるかもしれませんね、女王の横にいる姫は可愛く見えますから。
でも、本来の目的は学年の、彩華さんが卒業してからのトップに立つためですよ」

頭をひねる男たち、「ザ・女の世界って感じね」と納得する三枝さん。

「美紗都ちゃんもそれに参戦して、鍛えられたって事?」
「参戦しないわよ、バカらしい」

鼻で笑って遇らう私にみんなの頭の上に「ん?」と書いてある様に見える。

この人たちは私を一体なんだと思っているんだ!

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