政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
第八章 零士さんを愛してる
今日は二度目の……というよりも前回はほぼ雑談で終わったので、これが正式なブランド立ち上げの審査と言っていい。

「よろしくお願いします」

持参したデザイン画や服が目の前で審査される。
これは、何度経験しても緊張するし、慣れない。

「前職では今どきの商品を作っていたようですが、やはりクラッシック調が得意みたいですね」

「はい」

前回、作るのが好きなのはクラッシック調だとすでに伝えてあった。

「一般商業ラインでは難しいですが、需要がないわけではありません」

社内モデルに私の服を着せ、ラインなどが確認される。
たっぷりフリルのブラウスとスカート。
どこか粗はなかっただろうかと気が気ではない。

「このスカート、ツーウェイなんですよね?」

「はい。
リボンを縛ってパニエを穿くことで、バッスル風になります」

リボンを結び、モデルにパニエを穿いてもらって実際に見せた。

「面白いですね」

担当の女性は感心するようにうんうんと頷いている。
これは……手応えあり?

「それで、結婚衣装ですが……」

話題は、マネキンにかけられた仮縫い状態のドレスたちに移っていく。
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