政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
これは家ではできないので、ここでよかった。
それに、プロからの意見がもらえるのも。
「凄く綺麗です!
でもこれ、歩けますか?」
「問題はそこですよねー」
私も、綺麗だがそこが難点だと思っていた。
通常の五センチヒールなら大丈夫だが、零士さんとの身長差の関係からもあって――十五センチヒールなのだ。
現在オーダーして製作中で、今日は似寄りのデザインのものをレンタルしている。
「えっと……手を貸していただけますか?」
歩いて様子を見たいところだが、初めて履いた十五センチヒール、転ばずに一歩を踏み出せる自信が一ミリもない。
これは当日に転けて大惨事になる前に、練習が必要だ。
「どうぞ」
そこにいた、零士さんほどではないがそれでも長身の男性社員が、手を差し出してくれた。
「ありがとうございます」
お礼を言ってそこに手をのせようとしたものの。
「それは俺の役目だ」
新たな手が目の前に出てくる。
その先を辿っていくと、零士さんの顔が見えた。
「お帰りは夕方の予定だったのでは……?」
「思いの外、早く終わったんだ。
ちょうどいいタイミングだったみたいだな」
それに、プロからの意見がもらえるのも。
「凄く綺麗です!
でもこれ、歩けますか?」
「問題はそこですよねー」
私も、綺麗だがそこが難点だと思っていた。
通常の五センチヒールなら大丈夫だが、零士さんとの身長差の関係からもあって――十五センチヒールなのだ。
現在オーダーして製作中で、今日は似寄りのデザインのものをレンタルしている。
「えっと……手を貸していただけますか?」
歩いて様子を見たいところだが、初めて履いた十五センチヒール、転ばずに一歩を踏み出せる自信が一ミリもない。
これは当日に転けて大惨事になる前に、練習が必要だ。
「どうぞ」
そこにいた、零士さんほどではないがそれでも長身の男性社員が、手を差し出してくれた。
「ありがとうございます」
お礼を言ってそこに手をのせようとしたものの。
「それは俺の役目だ」
新たな手が目の前に出てくる。
その先を辿っていくと、零士さんの顔が見えた。
「お帰りは夕方の予定だったのでは……?」
「思いの外、早く終わったんだ。
ちょうどいいタイミングだったみたいだな」