政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
まだ行き先は決めていないのに、私を抱き抱えたまま零士さんは歩きだした。
ドレスの作り直しは難航した。
「私らしさ……」
改めて問うと、どこだかわからない。
ブランド立ち上げ用のものは、自分らしくてこういうので出したい!というイメージのものを提出した。
しかしあれが私らしかったのかと言われると、急に自信がなくなってくる。
「私らしさ……」
ぐるぐる考えているうちに、どんどんドツボに嵌まっていく。
もう微調整だけで本縫いに入れるドレスですら、あれでよかったのかとか考えだす始末だ。
「あーっ!」
頭が沸騰しそうで奇声を発しながら掻き毟っていたら、携帯がピコンと通知音を立てた。
「もう誰よっ!」
半ば逆ギレ気味に携帯を手に取って確認する。
そこには鞠子さんからメッセージだと表示されていた。
「……は?」
わけがわからないままアプリを開く。
彼女と連絡先は交換したが、一度たりともメッセージが送られてきたことはない。
交換したあとに社交辞令的に送った挨拶のメッセージすら既読にならないくらいだ。
そんな状態なのに、いったいなにを?
ドレスの作り直しは難航した。
「私らしさ……」
改めて問うと、どこだかわからない。
ブランド立ち上げ用のものは、自分らしくてこういうので出したい!というイメージのものを提出した。
しかしあれが私らしかったのかと言われると、急に自信がなくなってくる。
「私らしさ……」
ぐるぐる考えているうちに、どんどんドツボに嵌まっていく。
もう微調整だけで本縫いに入れるドレスですら、あれでよかったのかとか考えだす始末だ。
「あーっ!」
頭が沸騰しそうで奇声を発しながら掻き毟っていたら、携帯がピコンと通知音を立てた。
「もう誰よっ!」
半ば逆ギレ気味に携帯を手に取って確認する。
そこには鞠子さんからメッセージだと表示されていた。
「……は?」
わけがわからないままアプリを開く。
彼女と連絡先は交換したが、一度たりともメッセージが送られてきたことはない。
交換したあとに社交辞令的に送った挨拶のメッセージすら既読にならないくらいだ。
そんな状態なのに、いったいなにを?