政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
零士さんは古手川さんの件から土蜘蛛組に当たりをつけ、秘密裏に動きを探っていたみたいだ。
それを警察へ流したおかげで家宅捜索となり、しばらくはバタバタしそうだからこの件はうやむやになるだろうって、零士さんは笑っていた。
「まりこさん、は、ひがいしゃ、なんです、ね……」
私の頭を膝にのせ、零士さんが髪を撫でてくれる。
それが酷く、気持ちいい。
「清華はここまでされて、鞠子を被害者だと言うのか?」
零士さんの声は厳しい。
でも零士さんも言っていたではないか、そういう人間は人の弱みにつけ込むのが上手いのと、最初は善人面して近づいてくるんだって。
きっと鞠子さんも、悪い人だなんて気づけなかったに違いない。
零士さん自身、彼女はあのときまで彼が暴力団関係者だとは知らなかったんだろうと言っていた。
「まりこさん、は、まちがっては、いたけれど、わるくはない、です」
彼女はこの狭い世界しか知らないだけ。
きっと、悪意はないはず。
「清華は優しいな。
そんな清華が俺は好きだ」
額にちゅっと口付けが落とされる。
それだけで幸せな気持ちが身体の中に広がっていった。
「今日は疲れているだろう?
ゆっくり休んだらいい」
「でも、れいじ、さん、また……」
出ていっちゃいますよね?
なら、貴重な時間を無駄にしたくない。
それを警察へ流したおかげで家宅捜索となり、しばらくはバタバタしそうだからこの件はうやむやになるだろうって、零士さんは笑っていた。
「まりこさん、は、ひがいしゃ、なんです、ね……」
私の頭を膝にのせ、零士さんが髪を撫でてくれる。
それが酷く、気持ちいい。
「清華はここまでされて、鞠子を被害者だと言うのか?」
零士さんの声は厳しい。
でも零士さんも言っていたではないか、そういう人間は人の弱みにつけ込むのが上手いのと、最初は善人面して近づいてくるんだって。
きっと鞠子さんも、悪い人だなんて気づけなかったに違いない。
零士さん自身、彼女はあのときまで彼が暴力団関係者だとは知らなかったんだろうと言っていた。
「まりこさん、は、まちがっては、いたけれど、わるくはない、です」
彼女はこの狭い世界しか知らないだけ。
きっと、悪意はないはず。
「清華は優しいな。
そんな清華が俺は好きだ」
額にちゅっと口付けが落とされる。
それだけで幸せな気持ちが身体の中に広がっていった。
「今日は疲れているだろう?
ゆっくり休んだらいい」
「でも、れいじ、さん、また……」
出ていっちゃいますよね?
なら、貴重な時間を無駄にしたくない。