政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
唇が離れ、見つめあう。

「……好き」

「うん」

「零士さんをまた好きになってよかった」

「清華が俺をまた好きになってくれてよかった」

再び唇が重なり、今度はがっつりと食われた。
夢中になって彼を求める。
……幸せ。
でもキスだけでこれって、この先はどうなるんだろう?

「……ベッドに行こうか」

私の濡れた唇を拭う彼に、黙って頷いた。

電気は落とし目にしてくれた。

「清華……」

少し掠れた声が私の鼓膜を揺らし、頭の芯がじん、と痺れる。
短い口付けを繰り返しながら、ベッドに押し倒されていく。

「やっと、俺自身が清華の中に入れる。
……こんな、作り物じゃなく」

「あっ」

耳のピアスに口付けが落とされ、すでに身体が酷く敏感になっているせいで声が漏れた。

「……いいか」

私に覆い被さり、零士さんが眼鏡を外す。
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