政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
それをしれっと流して素知らぬ顔でお茶を飲む。
「仕事であちこち飛び回っているから滅多に家に帰れないんだ。
でも安心しろ、浮気はしない」
「はあ」
零士さんはドヤ顔だが、それって本当なのかな……?
この世界、浮気とか当たり前だし、それでなくても零士さんはイケメンだから、その気がなくても女性の方から寄ってきそうだ。
「そう言えば私と結婚するに当たって、別れた女性とかいなかったんですか?」
もし仕方なく別れた方がいるのなら、別に引き続きその方と付き合ってもらってもかまわない。
これは愛のない政略結婚なのだから、それくらいは飲み込める。
「いないな。
付き合っている女がいたのはもう……十二、三年前か」
思い出しているのか少しのあいだ宙を見たあと、彼はレンズ越しに私と視線を合わせ真顔で頷いた。
「仕事が楽しくて女とかどうでもよかったな。
ま、仕事が恋人というヤツだ」
零士さんはなんでもない顔でカップを口に運んだが、そんなに昔からワーカーホリックだったんだろうか。
今もかなり忙しいみたいだし、ちょっと心配。
妻として無理をさせないように、気をつけておくべきかな。
「反対に清華こそ、付き合っている男がいたんじゃないのか?」
何気なく彼は聞いてきたが、その声にはどこか殺気、のようなものを感じた。
もしかして結婚するまでは純潔が当たり前、とか思っているんだろうか。
「仕事であちこち飛び回っているから滅多に家に帰れないんだ。
でも安心しろ、浮気はしない」
「はあ」
零士さんはドヤ顔だが、それって本当なのかな……?
この世界、浮気とか当たり前だし、それでなくても零士さんはイケメンだから、その気がなくても女性の方から寄ってきそうだ。
「そう言えば私と結婚するに当たって、別れた女性とかいなかったんですか?」
もし仕方なく別れた方がいるのなら、別に引き続きその方と付き合ってもらってもかまわない。
これは愛のない政略結婚なのだから、それくらいは飲み込める。
「いないな。
付き合っている女がいたのはもう……十二、三年前か」
思い出しているのか少しのあいだ宙を見たあと、彼はレンズ越しに私と視線を合わせ真顔で頷いた。
「仕事が楽しくて女とかどうでもよかったな。
ま、仕事が恋人というヤツだ」
零士さんはなんでもない顔でカップを口に運んだが、そんなに昔からワーカーホリックだったんだろうか。
今もかなり忙しいみたいだし、ちょっと心配。
妻として無理をさせないように、気をつけておくべきかな。
「反対に清華こそ、付き合っている男がいたんじゃないのか?」
何気なく彼は聞いてきたが、その声にはどこか殺気、のようなものを感じた。
もしかして結婚するまでは純潔が当たり前、とか思っているんだろうか。