政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
正確にはこれは嘘ではない。
そんな夢もみていた。
ただし、淡い初恋のたぐいの憧れであって、零士さんよりも彼と絶対に結婚したい、といった気持ちはまったくない。
「……そうか」
私から顔を離した零士さんの口もとは、なぜか嬉しそうに緩んでいた。
「なら仕方ない。
……とでも言うと思ったか?」
とりあえず今日は諦めてくれたんだと、ほっとしたのは束の間だった。
「へ?」
トン、と肩を突かれ、いとも簡単に身体はベッドへ倒れ込む。
「残念だったな」
零士さんが覆い被さってきて、私を見下ろす。
したいのなら腹を括るしかない。
しかし、ここで?
人目はないとはいえ、外なのに?
「俺は」
彼の手が私の頬に触れ、ぶるりと身体が震える。
怯えた目で次になにをされるのかと彼を見ていた。
「清華の目に俺だけしか映らないほど、俺に溺れさせたい」
眼鏡越しに見える瞳は熱く蕩けている。
きっとあのレンズがなければ、やけどしそうなほどに。
「……覚悟、しとけよ」
そんな夢もみていた。
ただし、淡い初恋のたぐいの憧れであって、零士さんよりも彼と絶対に結婚したい、といった気持ちはまったくない。
「……そうか」
私から顔を離した零士さんの口もとは、なぜか嬉しそうに緩んでいた。
「なら仕方ない。
……とでも言うと思ったか?」
とりあえず今日は諦めてくれたんだと、ほっとしたのは束の間だった。
「へ?」
トン、と肩を突かれ、いとも簡単に身体はベッドへ倒れ込む。
「残念だったな」
零士さんが覆い被さってきて、私を見下ろす。
したいのなら腹を括るしかない。
しかし、ここで?
人目はないとはいえ、外なのに?
「俺は」
彼の手が私の頬に触れ、ぶるりと身体が震える。
怯えた目で次になにをされるのかと彼を見ていた。
「清華の目に俺だけしか映らないほど、俺に溺れさせたい」
眼鏡越しに見える瞳は熱く蕩けている。
きっとあのレンズがなければ、やけどしそうなほどに。
「……覚悟、しとけよ」