政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
私の額に口付けを落とし、横になった零士さんはすぐに寝息を立てだした。
起き上がり、間接照明でぼんやりと見える彼の顔を見つめる。
「……好き、ですよ。
たぶん」
さっきこれを伝えれば、彼の不安は少しは払えたのだとわかっている。
でも私は素直に、口にできなかった。
――だって。
「零士さんは私の、なにを知っているんですか?」
出会ったのはお見合いのあの日。
私はそこからの零士さんしか知らない。
でも零士さんはどうなんだろう?
私と同じなんだろうか。
しかしどうも、彼の態度からいって違う気がする。
父から話を聞いたとしても、彼との結婚が決まったのは、つい三ヶ月前の話だ。
零士さんは私のなにを知って、こんなに深く愛してくれているのだろう。
「いつか、話してくれますよね……?」
布団に潜り、零士さんに身体を寄せる。
結婚生活はまだはじまったばかりだ。
少しずつ、彼を好きになっていこう。
そうすればきっといつか――。
起き上がり、間接照明でぼんやりと見える彼の顔を見つめる。
「……好き、ですよ。
たぶん」
さっきこれを伝えれば、彼の不安は少しは払えたのだとわかっている。
でも私は素直に、口にできなかった。
――だって。
「零士さんは私の、なにを知っているんですか?」
出会ったのはお見合いのあの日。
私はそこからの零士さんしか知らない。
でも零士さんはどうなんだろう?
私と同じなんだろうか。
しかしどうも、彼の態度からいって違う気がする。
父から話を聞いたとしても、彼との結婚が決まったのは、つい三ヶ月前の話だ。
零士さんは私のなにを知って、こんなに深く愛してくれているのだろう。
「いつか、話してくれますよね……?」
布団に潜り、零士さんに身体を寄せる。
結婚生活はまだはじまったばかりだ。
少しずつ、彼を好きになっていこう。
そうすればきっといつか――。