政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
「嬉しいんです、が。
……私、ピアスあけてないんです……」
「す、すまない!
確認すればよかったんだが……」
あっというまに零士さんが萎んでいく。
せっかく私のために買ってきてくれたのに、申し訳ない。
「あ、でも。
いい機会なので、これを機にあけようかな?」
別に、ピアスをあけたくない理由があるわけじゃない。
あえて言うなら怖いだけで。
それに、ピアスの方が安くて可愛いのがいっぱいあるから、あけたいなとは思っていた。
「別に無理しなくていいんだぞ?」
眼鏡の下で眉を僅かに寄せ、零士さんが聞いてくる。
「無理とかしてないですよ。
前からあけようかなーとは思っていましたが、思い切れなかっただけで」
そうだ、明日にでもピアッサーを買ってこよう。
それでもやっぱり怖かったら、病院であけてもいい。
「そうか。
なら……俺があけてやろうか?」
零士さんの指先が、場所を確認するかのように私の耳朶に触れる。
「あの、ひとりで大丈夫ですから……」
「俺はなんでも、清華の〝ハジメテの男〟になりたい」
零士さんはうっとりと目を細め、私の耳朶を弄び続ける。
……私、ピアスあけてないんです……」
「す、すまない!
確認すればよかったんだが……」
あっというまに零士さんが萎んでいく。
せっかく私のために買ってきてくれたのに、申し訳ない。
「あ、でも。
いい機会なので、これを機にあけようかな?」
別に、ピアスをあけたくない理由があるわけじゃない。
あえて言うなら怖いだけで。
それに、ピアスの方が安くて可愛いのがいっぱいあるから、あけたいなとは思っていた。
「別に無理しなくていいんだぞ?」
眼鏡の下で眉を僅かに寄せ、零士さんが聞いてくる。
「無理とかしてないですよ。
前からあけようかなーとは思っていましたが、思い切れなかっただけで」
そうだ、明日にでもピアッサーを買ってこよう。
それでもやっぱり怖かったら、病院であけてもいい。
「そうか。
なら……俺があけてやろうか?」
零士さんの指先が、場所を確認するかのように私の耳朶に触れる。
「あの、ひとりで大丈夫ですから……」
「俺はなんでも、清華の〝ハジメテの男〟になりたい」
零士さんはうっとりと目を細め、私の耳朶を弄び続ける。