政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
「俺は嬉しいけど、清華はいいのか?」
ちらっと横に立つ係の方へ零士さんの視線が向き、そこで我に返った。
「あ、……はい。
スミマセン」
いくら嬉しかったからといって、こんなところで零士さんに抱きつくなんて恥ずかしすぎる。
俯いてそろそろと離れながら、言葉は片言になっていた。
さらには係の方が苦笑いを浮かべて見ていたとなると……穴でも掘って埋まりたい。
「じゃあ、式場はここで決定、と」
「……はい、お願いします」
零士さんの手が私の頭をぽんぽんする。
それで少しだけ、気持ちは回復した。
今日は日にちだけ押さえ、詳しい打ち合わせは後日することになった。
結婚式は私の好きにしていいと言ってくれたので、披露宴会場の方は零士さんにお任せ。
私たちの結婚は家同士というのが大きいから、ロマンチックなのは無理だと諦めていた。
でも零士さんは私にウェディングドレスを作らせてくれて、結婚式も私好みのところにしてくれた。
もう感謝しかない。
ドレス、最高のものを作るんだ。
夕食は食べて帰ろうと街に出る。
しかしまだ少し早いので、少しだけぷらついた。
……零士さんに抱っこされて。
「零士さん?
降ろしてほしいんですが……」
ちらっと横に立つ係の方へ零士さんの視線が向き、そこで我に返った。
「あ、……はい。
スミマセン」
いくら嬉しかったからといって、こんなところで零士さんに抱きつくなんて恥ずかしすぎる。
俯いてそろそろと離れながら、言葉は片言になっていた。
さらには係の方が苦笑いを浮かべて見ていたとなると……穴でも掘って埋まりたい。
「じゃあ、式場はここで決定、と」
「……はい、お願いします」
零士さんの手が私の頭をぽんぽんする。
それで少しだけ、気持ちは回復した。
今日は日にちだけ押さえ、詳しい打ち合わせは後日することになった。
結婚式は私の好きにしていいと言ってくれたので、披露宴会場の方は零士さんにお任せ。
私たちの結婚は家同士というのが大きいから、ロマンチックなのは無理だと諦めていた。
でも零士さんは私にウェディングドレスを作らせてくれて、結婚式も私好みのところにしてくれた。
もう感謝しかない。
ドレス、最高のものを作るんだ。
夕食は食べて帰ろうと街に出る。
しかしまだ少し早いので、少しだけぷらついた。
……零士さんに抱っこされて。
「零士さん?
降ろしてほしいんですが……」