執事的な同居人
「……あーお腹空いた」
晩ご飯はなんだろう?
今日はなんだかガッツリ肉系が食べたいや。
きっといつものように颯太さんが用意してくれていると思って部屋を出るも
「ひぃあっ!?」
ドアを開けた瞬間に目の前に颯太さんがいたからビックリして変な声が出た。
「そんなに驚かなくても」
私の反応に目を丸くさせる颯太さんの手元には綺麗に畳まれた私の服。
「入りますね」と驚く私を通り越して、部屋の中へと入ってきた。
「し、仕事に行ったんじゃ…」
「いえ、今日は休みです。」
「!!」
その瞬間、胸が跳ね上がるような喜びを感じた。
てことは今日の夜は1人ご飯じゃないってことだよね?
(……嬉しい)
口元が緩む
それは今日の夜、ぼっち飯じゃないからだ。
決して颯太さんがいる事に喜んでいるわけじゃない。うん、違う違う。
「服ここに置いておきますね」
置き場所は机の上。
その机にはさっきカイから貰った髪飾りも置いていて
「……、…これは?」
「あっ、それ今日貰ったの!可愛いでしょ?」
「………………」
「颯太さん?」
その瞬間
ポケットの中に入っていた携帯が鳴って
見なくてもきっとカイからだと分かった。