執事的な同居人





友達に怪しい目で見られている中、ニヤけは止まらず。



そんな私に





「………っあ、」




すぐさま颯太さんからメッセージが届いて


ウキウキと心が晴れるが





「…………………」




その気分はどん底へと落とされる。




『紀恵さんのお父さんに連絡先を聞きました。勝手に聞いてしまい申し訳ございません。』

『今日飲み会がありまして、帰りが遅くなります。ご飯は作り置きしている物があるのでそれを食べて下さい。』




(遅くなる……か。)





それって、何時になるの?


飲み会だからきっと遅い時間まで飲むよね。




(そっかー……)




仕方がないこと


颯太さんは社会人なんだもん
こういうことあるのが当たり前だ。




「どうしたの?今度は急にテンション下がっちゃって」




分かりやすくテンションが下がる私に、友達は首を傾げてる。



今の私は情緒不安定だと思われてしまってもいいくらいだ。




はぁ……っと溜め息が出て、無意識に弁当を見ればタコさんウィンナーと目が合う。




(また子供扱いしてる……)




タコさんウィンナー、嫌いじゃないけどさ。



颯太さんに言ってやりたい。
また子供扱いしてるでしょ!って




(だったら帰ってくるまで待ってようかな…)




待つ理由はそれ以外にもまだある気がする。

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