執事的な同居人
慌てて鍵を取り出して玄関のドアを開けた。
「ただいま…!」
急いで帰ってきたものの、
家の中に颯太さんの姿はない。
てことは、今日夜の仕事あったんだ…
「こういう時に限って……」
深い溜め息と共にソファーに倒れ込んだ。しかも顔面から。
まだそのソファーには温もりが残っていて、さっきまで颯太さんが座っていたんじゃないかと思った。
………入れ違い、か。
その温もりを少しでも感じたくて、そっとその部分に手を触れる。
夜の仕事から帰ってくる彼はいつも深夜の遅い時間。起きてたいけど、睡魔に負けて寝てしまうのが目に見えてる。
(明日…話をしよう)
聞いて欲しい
私の気持ちを