執事的な同居人
「颯太くんの部屋はどこ~? あっ、ここっぽい」
「ちょっと待って下さい!!」
早速颯太さんの部屋を見つけると、ドアを開けて中に入ろうとしていた。
誰だか知らない人を勝手に入れるのは確実良くない。
いやまあ家の中には入れてしまったけど……
「なんなんですか!勝手に入ってきて…!てか私妹じゃないです!!」
「え?妹さんじゃないの?
じゃあ…颯太くんの、何。」
顔色が変わって、眉根を寄せるその人。
「っ…………」
そう言われてしまうと、返答に困る。
私は、颯太さんの、……何なんだろう。
「えっと……」
困り果てる私。
途端、「あー…ごめんね。」と謝られると
「私が勝手に入ってきたから動揺しちゃったんでしょ?嘘つかなくていいよ、妹さん。
あと、挨拶し忘れちゃったし、今言うね。
私は麗華。颯太くんの彼女だよ。
今日ここに来たのは颯太くんの荷物を取りに来たの」
「……………え?」
どういう…こと?
この人、今、
" 彼女 "って言った?
妹が、ということを否定するよりも、
颯太さんの" 彼女 "という言葉で頭がいっぱいになった。