執事的な同居人
「はい、お終い~」
たった数秒。一瞬にして俺の手から携帯が消えた。
「………麗華さん。」
「ふふっ、怒ってる颯太くんもカッコいい」
「(頭イカれてんのか?)」
イカれているから、こんな事をするのだろう。
「ねぇ、それよりもさ」
麗華さんが俺の上へ跨ると
「ヤろうよ」
赤ネクタイに手を掛けて、シュルッと解く。
自分の今の服装を見て、制服のままここに連れてこられたのだと気づく。
涼、お前はその時一体何してたんだよ。
「どうやってここに連れてきたのか、気になってるみたいだね?」
「そうですね。その通りです。ちょうど気になってました。」
「ふふっ、じゃあ~特別に教えてあげる」
俺からネクタイを取ると、
それは床へと落とされた。