執事的な同居人





*****





裏口から中に入ると、ここの従業員らしき人たちが沢山居て、結構ざわついていた。






「「涼さんおはようございます!!」」


「ん~ おはよー」





軽く挨拶を返した涼さんは、私の手を取ってズンズン中へ。



それは私が入口らへんで固まっていたからだ。





だって人が沢山いるからなんだか緊張しちゃって…




その中にカズさんの姿もあって、この人はさっき会ったばかりで顔見知りだから


涼さんに引っ張られながらもペコリと頭を下げると





「……………………」





何も言わずに彼も軽く頭を下げてくれた。









「紀恵ちゃんはここにいてね」





そう言って連れて来られた場所は


ズラリと並ぶワインボトルやお酒、そして少し豪華なキッチンのある場所。



厨房?なのかな。





「あそこ男ばかりで落ち着かないでしょ?ここなら広いしあまり人もいないからさ、ここで座って待ってて」


「でも……邪魔にならないですか?」


「この範囲の中なら大丈夫!気にせず座ってていいよ」





私のいる厨房の隅っこには、カウンターチェアのような椅子があって



それに座ってていいということだろう。

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