執事的な同居人
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家に颯太さんがいる。
それだけで、私の心は安心感でいっぱいになった。
たった1日いなかっただけなのに
その間は不安ばかりだった。
今日からまた
「おはよう」って毎朝顔を合わして
同じ食卓でご飯を食べて
「紀恵さん」って私の好きな笑顔で優しく名前を呼んでくれる、そんな人と同じ時を過ごせるんだ。
そう思うと、目の奥が熱くなった。
「紀恵さん」
ほら……
私はこの声だけでホッと安心できるの。
ソファーに肩を並べて座る私達。
隣に座る彼が私の顔を覗き込んだ。
「話したい事はたくさんありますが、
まずは、ありがとうございます。
紀恵さんが来てくれてなかったら、俺はあそこから抜け出せずにいました。」
ニコリ
いつものように微笑む颯太さん。