執事的な同居人





「朝食作ってたんです。
あ、借りさせてもらいました」




これっとエプロンを指差す颯太さん。




「いや…いいけど」



「このエプロンいいですね。」



「え?あ、そう?」



「はい」




エプロンに良いとか悪いとかあるんだ。




ていうかそれ100均のエプロンです。




「朝食、冷めないうちに早く来てくださいね」



「はーい」




ーーパタン。




静かにドアが閉まる。




………それにしても




普通だよね。颯太さん。




朝起きたときどう思ったんだろ。




とりあえず、驚いたはず。




なんで俺がこんな所に…!?
てか密着しすぎだろ!




とか。




「コーヒー飲みますか?」




顔を洗い髪を一応綺麗に整えてから居間に行くと




ピンクのエプロンをまだ着たままの颯太さんがポットを片手にそう聞いた。




「いい、いらない。」



「もしかして飲めないんですか?」



「いい加減子供扱いやめてくれる?」




クスっと私を見下すように笑う。




朝から嫌な笑みを見た。

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