執事的な同居人
そんな私の手に手を添えた颯太さんは
「覚悟、して下さいね」
「え?」
「息、出来なくなるよ」
再び口角を上げて
ニヤリと笑った。
「っ……んん……」
言葉通り、息が出来ないくらい、
何度も私にキスをする。
それはもう数えられないくらいに……
「はぁ……」とお互いに漏れる息はとても熱い。
嫌じゃないけど、息が出来ないから苦しくて
「そ、うたさ………っ、」
軽く肩を押したつもりが
勢い余って少し強めに押してしまい、
「わっ…」
その反動でポテンとカーペットの上に倒れてしまった私。
早く元の体制に戻ろうとしても、颯太さんのキスのせいでかなかなか身体に力が入らず、
さっき肩を押したのが最後の力だったみたいで
「動けないんですか?」
「っ、…えっ、わわっ」
そんな姿にクスリと笑って、颯太さんは私の上へ跨った。
─────そして
「まだまだ足りないけど、どうする?」
シュルッ
ネクタイを緩めた彼はどこか本気モードで。
そんな仕草だけでも胸がキュンっとした。
息は乱れていて、
心臓はもう爆発してしまいそうで───
「ギブです……」
これ以上はもうダメだと思った。
本当に、もう、爆発しそうだから。私の身体自体が。
「その方がいいですね」
そう言う彼はまだまだ余裕そう。
………ちょっと悔しいけど。