執事的な同居人







「お、お腹らへんと…」






颯太さんの怒りモードに少し怯えながら口にすれば






「っ!」






颯太さんの片手がスルリとブラウスを捲って手を入れる。その感覚にビクッと肩が震えた。


けど───






(やっぱり、嫌じゃない…)






全然違う。あの人に触られた時と颯太さんに触られるのとでは、全く違う。




颯太さんに触られると───





(もっと触って欲しい…っ)





そういう気持ちが湧くの。






「それから、どこ」






そんな私とは裏腹に



やっと見れた颯太さんの顔は思っていた通りに目つきが鋭いものだった。






「頬、を、掴まれて…」


「………………」






空いてる手で優しく頬を掴む。






「…キスされそうになった」


「されてないんだな?」


「うん…されてない」


「……次は」


「その後カズさんが助けてくれたから…それ以上は何もされてないよ」






その途端、鋭かった目つきは少しだけ緩くなった気がした。……いや、緩くなった。




だって、






「わっ…」






再び私を抱きしめると






「はぁ……」






酷く安心したかのように溜め息のようなものを吐いていたのだから。





「ほんと、焦った」





ギューーーと再び強く私を抱きしめた。


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