執事的な同居人







「襲われたって聞いて気が気じゃなかった」


「っ、」









「俺以外が紀恵さんに触れていいと思うなよ…」






今の颯太さんは自分に余裕の無い感じで


けれどもいつもと違うその雰囲気に


私自身は胸が鳴りっぱなし。





ドキドキして

久々に近い距離に颯太さんがいて






「……っ」






すぐにキスができる距離。だから、したくて堪らなかったキスを自分から颯太さんへ1回。






「颯太さん…」






もっと、触れたい……




スルリと颯太さんの首元にあるネクタイに手をかけた。






「今日だけは…」






解けたそれをギュッと握って再び颯太さんにキスをする。




まだテストは終わってないけど、触れたくて触れたくてたまらない。






『頭の中は俺の事でいっぱいになるでしょう?』






その通りだよ。キスすると頭の中は颯太さんでいっぱいになる。




だから、もう、






「ルール破って…」






今は颯太さんのことしか考えれない。





満たされないと


勉強なんて集中できないよ…


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