執事的な同居人
「今日、夜ご飯どうします?
何もないですし、俺が買ってきましょうか?」
冷蔵庫の中を覗く颯太さん。
「甘い物が食べたいな~」って顔に似合わない発言もしている。
「私も行きます」
「大丈夫ですよ、俺一人で。
帰ってきたばかりなんですから疲れているでしょうし」
颯太さんは財布をズボンの後ろポケットにしまう。
「いや、でも買いたい物とかあるし」
「言っていただければ買ってきますので。なんでも言って下さい」
はいっ、と渡された紙。
コレに書けってこと?
「え、まって本当に私も行く」
いやいや無理無理。
書けるわけない。
私が欲しいのはアレだよアレ!
女にとって必需品のアレ!
毎月きちゃうアレ!!
「?……そうですか?
じゃあ車用意してきますね。
ゆっくり出掛ける準備してて下さい」
不思議そうに目をパチクリさせて、颯太さんは部屋をでた。
ふぅっと、とりあえず落ち着く私。
さすがに会ってまだ2日しか経ってないのに、アレを買ってきてもらうのは恥ずかし過ぎる。
「くそう…なんでこんなときに限ってくるのさ……」
そのタイミングの悪さに恨む。