執事的な同居人
「……………」
どれぐらい寝たんだろ…
気がつけば寝ていたらしい私は「(熱い…)」と毛布を隅に寄せた。
額に違和感を感じ触れれば冷えピタ
颯太さんが付けてくれたんだと分かる。
「(買いに行ってくれたのかな)」
冷えピタもう無くなってたし。
そんな彼を探しにリビングに行ったが、誰もいない。
「(ああ、仕事か)」なんて気づく前は、ずっとあちこち探していた。
「(ふーん…)」
また、一人
案外一人って楽しくない。
颯太さんが家に来て、もう結構経つけれど
前までの私は一人暮らしを夢見ていて
颯太さんと一緒に住むと決まった瞬間、嫌気が差した。
だけど今となっては一人がさみしいと感じてしまう。
「………颯太」
「はい。どうかしましたか?」
…………え?
そう呼び捨てだが名前を呼んだ瞬間だった
後ろから明らか颯太さんの声。
振り向けば、洗濯物を入れるカゴを持っている彼の姿。