センセイ



勇気を出して口を開く


「先生。」

「ん?」

「先生、彼女いんの?」


精一杯の笑顔で

冗談ぽく聞いた


「彼女?いねーよ。」

「嘘だー。」

「まじだよ。俺もう26だし、やべーよな。」

「うん。やばいよ。」

「ははは。」


城内はパンフレットを折りながら

でもこっちを向いて

笑ってくれた


26歳なんだ…

意外と年上みたい



「嶋田は?」

「…え?」


突然で

間抜けな声が出た




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