センセイ
「今日は悪かったな、遅くまで。」
「平気。楽しかったし。」
「ははは、そっかそっか。」
「じゃあわたし帰るね。」
「おう。」
もうちょっとだけ
一緒に居たかったけど
なんて、
からかわれるから絶対
城内には言わないけど
「あ、未花――」
「え?」
「これ、やるよ。」
城内のポケットから
林檎味のあめ玉
「あ、ありがとう!!」
「こちらこそ。気をつけて帰れよ。」
そしてまた
頭をぽんぽんと叩いた
今、気付いた
城内、今わたしのこと
未花って呼んだ…