センセイ



「城内だよ。知らない?」

「うーん、分からない。」

「まじで?」


昇降口へと向かう廊下を

ふたり、歩いていたら


「あ、あれ!城内!」

「え?」


夏那が指をさす方向を見た

背はあまり高くないけど

スラッと細くて

スーツがよく似合って――…


「おい夏那、城内センセイだろ。」


夏那があまりにも

大きな声で言うもんだから

城内はすぐに気づいて

こちらへやってきた



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