今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄

「お前の名前だろ?」

「あ、知って…」
 わたしの声が震える。

「雪の羽は輝いてすぐ溶けてしまうかもしれない」
「でもその時は消えないように俺が銀色に照らすから」
「何も諦めるな」

 黒ずきんの姿になったわたしは相可(おおか)くんの隣で泣く。
 止めようとしても止まらない涙。
 涙のせいで、相可(おおか)くんの優しく微笑んだ顔がぼやけて見える。

 ――うん。
 相可(おおか)くんの隣にいること諦めないよ。
 この先に何があっても絶対に。
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