今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄

「ん? 何これ」
 ピラッ。
 相可(おおか)くんが手紙を手に取って読む。

 紙袋の黒のパーカー置いたら教室から出て行こうと思ってた。
 会いたかったけど会いたくなかったから。

 手紙の『パーカー貸してくれて、昨日も家まで来てくれてありがとうございました。でももう相可(おおか)くんの隣にいられません。』っていう“別れの言葉”を読まれてしまったらもうここにはいられない。

 逃げるなら今しかない――――。

 わたしは教室の後ろの扉から出ようとする。
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