今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄

「痛っ…」

 あ、片方のシューズが脱げ…。

 金多(かなた)先輩が倒れた椅子を起こし、姫乃(ひめの)の前にしゃがみ込む。

「大丈夫か? 茨姫(いばらひめ)
 金多(かなた)先輩は姫乃(ひめの)の髪に触れ、さらりと流すように手を離す。
「大丈夫、すぐ終わらせるから」
 そう言って金多(かなた)先輩は、しゅるっとリボンを優しく解き、
 カーディガンのボタンを外していく。

「あ…」

 どうしよう、恐怖で声が出ない。

 カーディガンを半分まで脱がされると金多(かなた)先輩の唇が耳元に近づいてくる。
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