今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄

姫乃(ひめの)、好き」

 金多(かなた)先輩は姫乃(ひめの)の顔を両手で覆い、唇を奪う。
 片耳につけたゴールドの十字架ピアスが(かす)かに揺れ動く。

 無理矢理キスされるなんて――。

 甘い顔からは想像もつかない程、とても乱暴で気持ちの悪いキス。
 キスから伝わってくる切なさと痛みに、全身が恐怖で震える。

 キスはどんどん深くなっていく。

「ぁっ…」
 姫乃(ひめの)の目が涙目になる。

 姫乃(ひめの)は必死な想いで、強く金多(かなた)先輩の体を押すもびくともしない。

 やだ、気持ち悪い。
 助けて、(ぎん)
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