今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄
ぎゅっと両目を閉じる。
わたしは相可くんが好き。
だからデートは出来ないよ。
「あ、いえ、えっと、土日は外に出させてもらえなくて…」
わたしは弱弱しい声で返す。
『何それ?』
林崎くんのトーンが下がる。
『雪羽ちゃん、それでいいの?』
「え…」
わたしの心がざわめく。
『雪羽ちゃんが体が弱いのは分かってるけど』
『だからって家に閉じこもったままなんていいはずない』
『雪羽ちゃんの世界が狭くなってしまうからね』
『雪羽ちゃんは、もっと遊んだ方がいいよ』
『欲張っていいんだよ』