今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄
相可くんが、ゆりちゃんの後ろから挨拶してきた。
相可くんは、黒のパーカーと淡い青色でチェック柄のネクタイの上に雪色のブレザーを羽織り、
薄い灰色に水色のチェック柄のズボンを履いていて、右肩にチョコレート色の鞄をかけている。
周りがざわつき、女の子達の視線が一気にわたし達に集まる。
「銀くん!」
ゆりちゃんは声をあげる。
ゆりちゃん、物凄く驚いてる…。
わたしもびっくりして声が出ない。
「そんなに俺の隣になりてぇの?」
相可くんがそっけなく尋ねるとゆりちゃんはカァッと顔を赤らめ走って逃げて行った。
相可くんがわたしの灰色のダッフルコートのフードをバッと被せる。