今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄

 隣に一緒にいる相可(おおか)くんは自分の口に右手を当て、泣きそうな顔をした。

「良かった…目覚めて」
「もう二度と目覚めないんじゃないかって思った」

 初めて、相可(おおか)くんのこんな切ない表情見た…。
 わたしの胸がぎゅっと苦しくなる。

 地面には鞄が横たわっていて、相可(おおか)くんが、わたしを抱き締めながら歩道に倒れていた。

 2車線の道路。
 こっちの歩道に木々がないってことは…。

 え、渡り切れてる?

 そっか…バイクに轢かれそうになったわたしを相可(おおか)くんが抱き締めて助けてくれたんだ…。
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